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プラハの春―存在の耐えられない軽さ [映画]

私が、よくブログにお邪魔させていただいている趣味範囲の広いりんこうさんが、

現在彼のブログ「りんこう世界」にて

プラハ旅行記を執筆中です。そして毎回それを生きがいにしている昨今のわたしです。

プラハは、縁もゆかりも知り合いすらひとりもいないし、

もちろん旅行ですら行ったことないですが、なぜか心引かれる街です。

「存在の耐えられない軽さ」はそのポスターが原因で当時としては非常にエロティックなシーン

(今でもDVDのジャケットだけで内容を知らないと、

やはり氷の微笑のような作品と思うかもしれません)の鏡の部分などばかりが結構クローズアップ

されている作品です。

1968年当時のプラハの春を知らないわたしにとっては、

他の国の戦車が街を占拠し、その国の体制を破壊するというシーン自体が、衝撃的。

主役の脳外科トマシュ、その妻、その恋人を軸に、

人と人との関係を「軽く」渡り歩くトマシュが、

革命が押しつぶされる時という「重さ」には、

実に所詮人ひとりの存在など口ほどもなく軽いのだと体現しているという皮肉。

それでいて、人はどんな風に生きようとも、人と人の間にある愛と呼ぶべきかもしれない

形のないものに対していちばん「重さ」を感じるのだと見終わった後しみじみ感じました。

しかも、この映画は私の生涯ベスト10にランクインしていますので(その時々で順位は変わる)、

なおさら、プラハという街に親近感を覚えるのでしょう。

関係ない話ではありますが、私たちは日々過ごしているだけで、

知らず知らず歴史の証人となっています。

その人に他意があるなしにかかわらず、先人の残したものは、その紛れもない証拠と

なっているのです。

この映画に描かれる「プラハの春とソ連の軍事介入」もそれを見ていた人がたくさんいます。

わたしも、人生80年と考えるとまだ1/3強の30年目ですが、

既にいろんなものを見ているのです。

ベルリンの壁がこわれるのも、その後ドイツが統一したのも、

町を黒くそめる土石流が流れた島も、

一瞬で町がこわれた大きな地震も、津波も、

大きなビルに向けて飛行機が飛んでいったことも、

南極の氷が解けているのも見ているのです。

いにしえの人々であったら、自分の見た歴史を壁画に、文章に残し、

現代のわたしたちは文章はもちろん、写真に、映像に残しています。

歴史には、実は答えが決まっていて、

本当はそうなる運命の台本があるのでしょうか。

それとも、私たち自身の力で何かを変えることができるのでしょうか。

時折ふと心をよぎることもあります。







存在の耐えられない軽さ

存在の耐えられない軽さ

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2006/01/27
  • メディア: DVD


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コメント 8

髭ダルマLOVE

はじめまして。
髭ダルマLOVEと申します。

同じ映画作品を観て色々な方の解釈に触れられることは大変興味深いものですね。最近はじめたばかりですがすっかりブログ生活にはまっています。

TBさせて頂きます。
また遊びに来ますね。
by 髭ダルマLOVE (2007-03-10 02:33) 

まめぞう

プラハの春・・・その頃まだ5歳・・・σ(^_^;)
なので、リアルタイムの記憶はまったくありません。
ちょうどその頃はベトナム戦争が泥沼化してきた頃ですね。
しかし世界も変わりましたよね。あのソ連が既に無いんですから・・・
ベルリンの壁も無くなったし・・・
歴史は多分繰り返すといいますが・・・もしかしたら・・・そのうち世界は崩壊し、人類はまた原始の状態に戻るかもしれません。で、何千年も経って遺跡が発掘されて「ニューヨーク文明」とか「トーキョー文明」なぁんて研究がされるかも?^^
そういえば猿の惑星ってそんな映画でしたよね。
このまま繁栄していけるほど人類は賢くないのでは?と最近思います。
by まめぞう (2007-03-10 07:11) 

horigon

プラハの春に関しては、僕も歴史の生き証人なのかもしれません。(笑)
あの当時の東西冷戦は後数百年は続くかと思われましたが、
そのソビエトも意外ともろく崩壊しましたね。
これから世界は、どう変わるのでしょう。

ところで、「存在の耐えられない軽さ」は公開当時から話題になり、
僕も通算では4~5回は見た映画ですが、印象に残る映画の一つです。
最後の結末が、なんとも・・・。
by horigon (2007-03-10 08:06) 

たいへー

嫌な過去は隠したい・・・と思うのが、普通の人間です。
でも、隠しているだけでは何も変わらないのも事実。
そこから何を学ぶか、これが重要なんですが、
物事が悲惨すぎると、それもままならないですね。
by たいへー (2007-03-10 08:11) 

りんこう

takepii さん。こんにちは!
いつもありがとうございます。
記事を楽しみにしてくださって、本当にありがたいです。
東欧の国々が相次いで民主化した頃、僕は小学生でした。
まさかチェコに旅するなんてその頃は考えられませんでした。
でも、今では大好きな国です。これも運命の台本でしょうか。
by りんこう (2007-03-10 16:57) 

鯉三

ダニエル・デイ・ルイスはいい役者ですね。演技もうまいし、色気もある。フィリップ・カウフマン監督の映画は時間が長いのが多いけど、この映画はそれを感じさせなかった。「プラハの春」、そしてソ連の侵攻。民主化を目指し挫折して、それでもまた民主化を目指したチェコの人々は凄いなあと思います。
by 鯉三 (2007-03-12 02:07) 

ノリ

私もつい先日購入して観ました。
ジャケットの印象だと確かにエロティックな映画だと勘違いされてしまいそうですが、とても深い「重さ」を感じる映画でした。
語彙力がないのでレビューは書けそうにありませんが、takepiiさんの
記事に共感です。いい映画をご紹介いただきありがとうございました☆
by ノリ (2007-03-14 19:42) 

takepii

鬚ダルマLOVEさん。ありがとうございます。
わたしもいつも他の方の映画の解釈にふむふむとなっています。
ぜひ、又いらしてくださいませ。

エルモさん。いつもありがとうございます。
どんな文明も終わり、そして又新たに始まるというのは、
きっと本当のことなのでしょう。
それでもその運命に抗いたいと思うのがきっと人なのでしょう。

horigonさん。いつもありがとうございます。
生き証人様ですね!
東西の冷戦なんて、幻とは言わないけれど、
わたしだって、ソフホーズとコルホーズが存在していた
時代を覚えています。
物事には終わりが来るということでしょうか。

たいへーさん。いつもありがとうございます。
そうですね!わたしも、弱い人間なので、
自分の悪いところはひたすら隠したいと思う人間です。
でも、そんな時に限って頭かくして・・・・・・なんとやらです。

りんこうさん。ありがとうございます。
勝手にりんこうさんのプラハ旅行記をテーマに
日記を書いてしまいました。
失礼しております。
チェコわたしもいずれは旅したいですね。

鯉三さん。いつもありがとうございます。
私もダニエル・デイ・ルイスは大好きです。
俳優として、自分の世界を持っていらっしゃるように感じます。
この映画について、いつかは自分の気持ちを書きたいとおもいましたが、思うところの半分も書けませんでした。
ただ、いいものはやはりどう書いてもいいと思います。

ノリさん。ありがとうございます。
わたしもレビューは無理です・・・・・・
ただ、本当に愚かで美しい実世界を生きている人が
描かれている映画だとつくづく思います。
by takepii (2007-03-15 23:19) 

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